叀日野川氎系におけるV字峡谷ず河岞段䞘の圢成第話 䞍死鳥の劂く蘇る越前囜
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叀日野川氎系におけるV字峡谷ず河岞段䞘の圢成第話

曎新日2023幎4月9日


玀元前玄䞇幎前に犏井平野を流れる河川は、あたかもアリゟナのグランドキャニオンの劂きに、山間郚では急峻で深い枓谷を、平野郚では倧きな比高の河岞段䞘を、たた、河口郚では広倧な氟濫原を圢成し日本海に流れ蟌んでいたずサバ読みできるのである。


 玀元前玄䞇幎前の最終氷期時代の鯖波地区を流れる叀日野川は、珟圚の暙高80mレベルから玄▲120m以䞊に深く萜ち蟌んだ急峻なV字峡谷の仮称「鯖波峡谷」を圢成しおいた。(図①)

そしお、越前垂以北の叀日野川は、支流の叀浅氎川や叀鞍谷川ず合流しながら、倫々の河川が比高玄40m70mの河岞段䞘を圢成し、本流狭窄郚の「江守」を過ぎおから足矜川ず九頭竜川に合流し、広倧な氟濫原を圢成しお日本海に流れ蟌んでいたずサバ読み比定できる。

因みに、珟圚の勝山垂は、九頭竜川の河岞段䞘に䜍眮しおいお、段䞘䞊郚面ず九頭竜川氎䜍面ずの比高は玄▲82m、段䞘幅は玄2kmの断面地圢を圢成しおいる。図③

この堎所の玄2䞇幎前の河岞段䞘高䜎は、珟圚の高䜎差を遙かに超えた比高▲150m以䞊の深いV字峡谷であったず掚定できる。


 玄19千幎前より始たった瞄文海進は、玄6000幎前頃のピヌク時には、海氎面が玄

120m140m皋䞊昇したず蚀われる。

これに䌎い九頭竜川・足矜川・日野川が合流し圢成しおいた北郚の倧枓谷や氟濫原珟犏井平野には、海氎が流入し「叀九頭竜湟」を圢成するず共に、南郚の鯖歊地区の日野川本流の河岞段䞘郚ず鯖波峡谷にも、海氎が流入し、最深郚氎深玄4070mの“溺れ谷”である鯖入江ず、その奥には北欧のフィペルドの劂き「鯖波峡湟」を圢成しおいたず比定できる。図②


 右図④参照。地元関係機関による近幎の実枬結果では、鯖波地区日野川河床に斌ける浞食土砂堆積量は、幎間410cmの川底堆積厚ず。 玄半分に割匕いた仮蚭定倀「幎間2cmの堆積厚さ」を基準に、単玔に怜蚌詊算するず、瞄文海進のピヌク時の鯖波峡湟の海底に、玄2000幎間で浞食土砂が玄40m堆積した結果、海底は地䞊に珟れ陞地化、その陞地化した谷䜎平野に、曎に浞食土砂が玄4000幎間で玄80m堆積し珟圚の鯖波の暙高レベルに達したこずになる。

単玔詊算ではあるが、珟暙高80mの鯖波地区は、浞食土砂の堆積により、今から玄4000幎前に陞地化、鯖波から、玄5km北に䞋った珟暙高58mの䞊平吹瞄文遺跡付近では玄2900幎前、珟暙高47mの癜厎・王子保地区は玄2350幎前に、それぞれ順次暙高0mレベルの地䞊に珟れ、陞地化したこずになり、これ等瞄文海退に䌎う、高地郚から䜎地郚ぞの地圢倉化が、この地域の匥生時代以降の生業ず歎史倉化にも笊合しおいるように思えるのである。

尚、これ等、䞊の図で瀺したような考察は、䞭孊地理レベルの地質孊的な「瞄文海進による溺れ谷ずその埌に起こる埋積谷の圢成」論に基づくものであり、新しい発芋ではない。 

䜆し、浞食土砂による氎域河床郚に斌ける沖積局の成長・堆積量は、珟圚の我々では想像を絶する高さ(量)である。


 䞀方、関東地区における「瞄文海進による溺れ谷ずその埌に起こる 埋積谷の圢成」が、1983幎頃には、各地域の地質調査ボヌリングデヌタに基づき、詳现に調査され䞋蚘図⑀の様な耇数の「地質暪断面図」で、分かりやすく解説されおいる。 たた、小孊校の授業でも、瞄文海進・海退時の関東平野の倉遷・圢状に぀いお、教育がなされおいる暡様である。

䟋えば、瞄文海進時に圢成された「叀奥東京湟地域」のN-5断面地点春日郚珟SL箄6m及びA-5断面地点南浊和珟SL箄18-6mで瀺された各々の沖積局基盀SLから、海進最盛期には各々玄▲20mの氎深であったず衚瀺されおいる。

平坊䜎地の関東平野で荒川河口から各々の距離は、玄4050kmず、䞉囜⇔鯖波間ずほが同じ距離ではあるが、叀荒川氎系が、海進前には、広く深い河岞段䞘を圢成しおいた蚌でもあり、本件サバ読み考察の傍蚌にもなっおいる。


 鯖波峡湟は、瞄文海進ピヌク時前埌の玀元前千幎前から千幎前の悠久の玄千幎間は、奥行玄12km、湟幅玄12km、深さは最深郚で40m前埌の湟域を維持し、冬季には倧時化する日本海沿岞ず異なり、通幎に枡り穏やかな内湟の峡湟であった。越前瞄文人は、海ず山の幞に恵たれ、倖敵から身を守りやすい自然環境で、小芏暡な村萜集団を䜜り小舟や持網を操り、持猟を生業ずするに絶奜の土地柄であったに違いない。


第Ⅰ話のプロロヌグで説明の通り、鯖波峡湟や鯖入江の呚蟺山岳地垯から泚ぎ蟌むミネラル豊富な河川氎は、海藻ずプランクトンに皚魚を育み、それを捕食する鯖等の矀れが日本海から叀九頭竜湟・鯖入江を経由し鯖波峡湟にも回遊した筈。 越前瞄文人は、そんな鯖の奜持堎を特定しお、「サバナミ」や「サバ゚」ず呌んだこずが地名由来ずする筆者のサバ読み仮説は、䞊蚘考察でも明らかなずおり、自然科孊・地質孊的芳点からも充分成り立぀のである。                    以䞊

                          第話に続く   泉州 閑爺

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